SJ 編集長エッセイ

WANDERLUST

特別版 001


OMM BIKE HAKUBA 2021

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OMM BIKE HAKUBA 2021

OMM BIKE ってなんだ?という話から

イギリス発祥の山岳レース、OMM(Original Mountain Marathon)と呼ばれるイベントに参加してきました。

とはいえ、「あー、それ知ってる!」という人はここでは皆無なのでは? そのくらいのマイナーイベントなので、まずはしっかりとこの競技についてご案内しようと思います。

簡単に説明すると、山岳地図上に記されたいくつものCP(チェックポイント)を見つけ出して、制限時間内により多く得点したチームが勝ちという競技です。とはいえ、多くのCPは山の中に隠されていて、探し出すのは容易ではありません。また、難しい場所にあるCPほど高得点なため、どこのCPを効率良く目指すのかという戦略性も要求されます。基本的に2人でチームを組み、2日分のテント等を含めたサバイバルギアをバックパックに背負ったまま山中を走り回るという、かなりシリアスで過酷な競技です。

このOMM、実は日本でも開催されている人気イベント。しかも独自の進化を遂げて、初心者でもエントリーしやすいOMM LITEや、自転車版のOMM BIKEというオリジナルカテゴリーまで誕生しています。

実は今回、長野県の白馬にて開催されたOMM BIKE 2021に初出場してきました。奇しくもOMM BIKEに出てみたいと思っていた4人が、共通の友人を介して知り合い、急拵えの即席チームにて参加することになったのです。(LITEやBIKEは1チーム最大5人までOK)

発端はSurly(サーリー)というMADE IN USAのスチールバイク。

これがサーリー。スチール製、頑丈、壊れない、無骨、MADE IN USA、以上。というバイクです。

この少し太めのオフロードタイヤを履いた無骨な自転車を販売するBLUE LUGは、バイク(自転車)を軸にファッションやバイクカルチャーを牽引するカリスマ的な人気ショップで、このショップからの情報発信でOMM BIKEの存在を知ったボクは、いつか参加してみたいと考えていました。とはいえ、チームエントリーとなると同じような趣味嗜好を持った人間が揃う必要があり、そこが難点だったのですが、それがついに今年叶うことになったのです。

単なる競技とは違って、2日間に亘って開催されるこのイベントは(前泊含めると3日間)、キャンプやBBQを楽しむフェス要素がとても強く、チルな雰囲気に満ちています。そんなところもこの競技が人気である理由の一つなのでしょう。レース前にたった一度のチーム結成ミーティングで会っただけの仲間ですが、初めてにしてすっかりと意気投合。これなら3日間共に戦うだけでなく、キャンプ生活で一緒に暮らすのもむしろ楽しそうと、期待に胸が膨らむばかりです。

今回の布陣は、4人の選手と1人のサポーター

ということで、まずは今回の急造チームのメンバー紹介をしたいと思います。

最初にご紹介するのは4人が集まるためのハブになってくれた中心的人物、オオイシさん。野外休憩道具店「ODQK」を経営し、釣りやスキーなど、あらゆる遊びをこなす筋金入りのアウトドアマンです。じつは当ジャーナルサイトの構築をしてくれたWEB会社の代表でもあって、公私でお世話になりっぱなし。そのオオイシさんも同じSurly乗りで、以前からOMM BIKEを計画していたというから話が早い。頼りになるパートナーです。

今回の発起人とも言える、我らがオオイシさんでございますよ odqk_tokyo

そのオオイシさんと知り合ったばかりの友人が、アートディレクターのオカダさん。オオイシさんのSNSを通じて知り合うことになったという、DXな出会い。バイクはCrust(クラスト)で、Surlyとも通じるカルチャーを持ったグラベルバイク(非舗装路も走れるロードバイク)。そして彼もOMM BIKEへの参戦機会を窺っていた1人で、今回の誘いは渡りに船だった様子です。太いオフロードタイヤにスチールフレーム、そして大型のサドルバッグをハンドル前に取り付けている、ヘビー仕様。ソフトな語り口調ながら、熱いものをうちに秘めているオカダさんは、年齢的にも最年長のボクに近く、心強い限りです。

フロントバッグを載せるためのステーまで自作!その重さが吉と出るか凶と出るのか、オカダ選手

オカダさんと仕事やプライベートでも付き合いのあるスズキさんは、イケメンフォトグラファー。4人の中では最も若く、そして身体が軽そう 笑。乗っているバイクもカーボン製のSpecializedというバリバリのロードバイクに気休め程度のオフロードタイヤを履かせた感じで、見るからに速い印象。でも本人は常に物静かに優しく微笑んでいる癒し系で、そのギャップが良いですね。(実は今回の記事に使われている多くの写真はスズキさん撮影のものも多数。ホント、感謝です!)

スズキさん、その軽さはずるいっすよ、というぐらい軽そうなバリバリロード仕様(OMMでは)

そして今回、我がジャーナルから取材名目でニシムラがジョイント。フィッシング業界から移ってきた彼にとってOMM BIKEはまったく未知の世界。おまけに先日、自分のクロスバイクで転倒して大怪我したばかりなので、トラウマを引き起こさないかと心秘かに心配しています。今回は取材と銘打ちBBQに参戦予定。

今回の取材が来年への布石となるのか、ニシムラよ!
ついでに編集長。浮かれてます。

さてさて、そんな4人にボクを含めた5人が一丸となって挑戦する2日間のOMM BIKE。

初夜?は計画通り、楽しいBBQでチルな空気を満喫しつつも、ハードであろう翌日の決戦に控え早めに就寝します。


そして我々の予想通り、競技初日は炎天下でのスタートとなったのでした。

(第2話へ続く)

しゅう Shuichi Ashikaga

COLUMN